モノづくり事業、「新規事業」のための7ステップ

モノづくり事業、「新規事業」のための7つの手順をお話しする前に、お話ししておきたいことがあります。
この情報は決してちまたにあふれる営業戦略、経営戦略の情報をなぞっただけのものではありません。
ましてや予算が湯水のようにある大企業にしか採用できないよいうな妄想でもありません。
良い大学を出て、会社に入り、従業員としての経験をたくさん積んだ後に、いきなり経営について語るモノでもありません。
大学の研究室にこもってデータを分析して書かれたものでもありません。

あなたと全く同じ、モノづくり事業という戦場で砲火を浴びながら試行錯誤して導き出された事実です。
もちろん先人の知恵を余すところなく研究しながら、それでもなお現実に即した内容になっていますので、是非最後まで読んでください。
明日からでも実践していただける内容になっています。

 

モノづくり事業、「新規事業」のための7つの手順

 

⒈何をしたいかを決める

⒉誰に何を売るか決める

⒊どうやって売るか決める

⒋どれが一番効果的な売り方かテストして決める

⒌売る

⒍結果を計測する

⒎改善する

あれ?もっと秘密の魔法のようなものはないの?と思われたかも知れません。

もちろん細かく言うと、一時の流行のような戦術もあります。そのような戦術も時として使います。

ただ、大切なのはもっと根本的な原則で、時代によってほぼ変わらないものです。どういうことか、細かく見ていきましょう。

 

⒈何をしたいかを決める

 

意外といえば意外かもしれません。

何をしたいか?といわれても、「いや、すでに事業を運営しているからそれに似たことじゃないの?」と思われるかもしれません。もしあなたの事業がこれからもしばらく時代の変化に負けず2、30年は大丈夫だよ、というのであればそれで良いでしょう。

でも「予算はたくさんあるとして、本当にあなたがやりたいことは何ですか?」と聞くと、たいていの人は「実は○○がしたい」と口にされる方が多いです。

もちろん、機械を作っているあなたが、実はケーキ屋さんになりたい、と考えたとしても、少なくともいきなりは難しいです。それであれば、「ケーキを作る機械をつくる」→「ケーキ屋さんになる」のように段階を踏むことによってリスクを少なくして挑戦することができます。

はっきりとしたものでなくても、きっとあなたにもあるはずです。

 

⒉誰に何を売るか決める

 ⒈の何をしたいか、が決まったら次はこれです。

これも意外かもしれません。

ここではわかりやすくするために上の「ケーキを作る機械をつくる」ということに決めたことにします。

そうすると今度は誰に売るのかを決めます。誰に売っても一緒じゃないの?と思うかもしれません。でも

 

ケーキ製造メーカーに売る

自宅でケーキを作る人に売る

子供向け施設に売る

喫茶店などに売る

 

など、誰に売るかは重要です。「ケーキを作る機械」といっても売る相手が違う場合、機械の仕様はまったく違うものになるはずです。

ここでやってしまいがちな間違いは、「完全に新しいアイデアや製品」で事業を立ち上げるという間違いです。もし他に競合になりそうな会社や製品がなければ、おそらくそれは市場がない、もしくは小さ過ぎて十分な利益が出ないことを意味します。するとせっかく良い製品を作っても売れない、ということになってしまします。

なので、この段階で誰に何を売るかを決めたら、その市場を調べます。そして十分な市場規模があるかどうかを見極めます。

大事なことはすでにある製品やサービスを「使いやすくする」「他の製品やサービスに置き換える」「他にあまりない価格帯のものにする」ことです

この段階で同様の製品を作っている会社に、市場の情報を教えてもらいにいくと良いでしょう。行ってみるとわかりますが、その市場に長年いた人にしか分からないことを、思いの他たくさん快く教えてもらえることに驚くはずです。

もちろんインターネット上などにある情報も調べますが、周辺情報はやっぱりそこにいる人に教えてもらいましょう。

 

⒊どうやって売るか決める

誰に何を売るか、によって様々な売り方があります。

インターネット上のホームページ、

ダイレクトメール、

電話、

訪問

などですが、どれか一つだけでよい、ということはほぼありません。

もしどれか一つの方法でたくさん売れることが予想されるとしても、販売方法は多ければ多いほど良く、リスクを分散することができます。

また、企業間取引でも、もはやホームページがないことは許されません。ホームページがない場合はすぐに作りましょう。

できれば事情に詳しいプロにお願いすることが望ましいですが、予算がない場合は無料で作ることができるサービスもたくさんあります。

他の販売方法で得られた顧客候補も、真剣に購入を検討している場合は必ずあなたのホームページを探します。もしそれが見当たらない場合、かなりの確率であなたは顧客候補を失うことになります

ダイレクトメールもできればプロにお願いしましょう。

それができない場合でも、顧客や顧客候補との接触頻度を効率よく保つために必要です。特にモノづくり事業の場合、

案件の引き合い→受注→納品→その後音沙汰無し

のような会社が多いです。せっかくの顧客をこれではみすみす逃してしまい、いくら売り上げがあっても利益が出ない体質の事業になってしまいます。

 

電話や訪問での販売も時には必要ですが、いずれの場合でもいきなり電話や訪問をして売るのは難易度が非常に高く、今後ますますその傾向は強くなりつつあります。これらはあくまでも相手に買う気が十分ある状態で行うべきです。相手に買う気が十分ある状態にするには、上で挙げホームページ、ダイレクトメール、その他にも月一回など定期的なニュースレターなど、何度も接触して信頼関係を作った上でないといけません。出会っていきなり結婚を申し込んでOKをもらう確率は非常に低いです。OKをゲットする前に精神を病んでしまうでしょう。

 

⒋どれが一番効果的な売り方かテストして

決める

これは上の⒊であげた方法の中から選びます。

そしてどのようなセールスプロセスで売るかを慎重に吟味しなくてはなりません。もちろん一番利益が多く、数も売れるようなプロセスを構築するべきですが、それだけにとどまりません。どの売り方があなたの事業にとって優良顧客を集めやすいかをテストして決める必要があります。どれだけ利益がでても、数が売れても、あなたやあなたの事業にとって良くない顧客ばかりを集めてしまえば、すぐに事業自体がダメになってしまいます。

これは実際に売るテストをすることで、効果的な売り方を見極めることができます。

具体的にはその製品の顧客候補にたずねることになります。

製品のメリットや機能、外観や金額など実際にたずねます。こちらについても思いのほか好意的に協力してくれることに驚くはずです。そしてそのような調査に協力してくれる人や会社が、あなたの事業をサポートしてくれることも多いです。

 

⒌売る

サンプル以外にいきなり量産することは危険です。受注生産のようなものであればこの心配は無用ですが、とにかく新しい製品やサービス、新しい顧客の場合は慎重になる必要があります。そして新しい顧客の場合ほとんど利益が出ないことも覚悟する必要があります。一度モノを販売して信頼関係を結んでから次の製品やサービスを販売し、そこから利益をあげていきます。販売をしながら同時にデータを収集します。

初めてモノを買ってくれたお客さんが次に製品を買う頻度、一年間にどれだけの金額を購入してくれるか、などのデータを収集すると、「LTV(顧客生涯価値)」がわかるようになります。

一人のお客さんがあなたの事業に対して支払ってくれる金額の平均がわかれば、その金額分までを新しい顧客獲得の予算にしても、トータルで利益が出ると言うことになります。

つまり、顧客獲得の予算が決まり、浪費することなく投資できるようになります。

 

⒍結果を計測する

どの売り方が最も効果的かを知るために、それぞれの販売方法や金額、顧客についての結果を計測して、データを収集します。上でも書いた「LTV(顧客生涯価値)」を知ることや、事業が良い方向にいっているかそうでないかを一日単位で見極めることが可能になります。

これをしないと、決算の段階で初めて結果の善し悪しがわかる、というように、まったく事業をコントロールできなくなります。逆に一日単位で結果が計測できれば、ちょうど飛行機の操縦のように時には自動で、時には手動で微調整しながら目的地へ到達することが可能になります。

 

⒎改善する

⒌の「売る」⒍の「結果を計測する」そしてこの⒎「改善する」の一連の流れは終わることがありません。事業が終わるまで続く作業です。改善して一番効果がでる点を見極めることが大事です。製品の品質が問題なのか、売り方が問題なのか、顧客とする対象が間違っているのか、を改善し続けます。これは製品の開発プロセスにもなっており、新たな事業のチャンスもこの工程から生まれることが多いです。⒌の「売る」まではできても、⒍、⒎の工程を飛ばしてしまっている会社は多いです。逆にこの⒌から⒎までのプロセスができていれば、少々製品やサービスの品質が悪くても事業が行き詰ることはありません。

まとめ 何をしたいかを考え、誰に何を売るかを決め、一番効果的な売り方を、計測した数値から考えて売る。