
モノづくり企業のデータ、
書類の管理を上手にする方法
(ERP構築)DAY2
「引き合いが生じた時点で識別番号を作る」
さて今日お伝えすることは、
「引き合いが生じた時点で識別番号を作る」
です。
え、見積もり依頼が正式に来てからでいいんじゃないの?
と思われるかもしれません。
そうすると、見積もり依頼がないままに終わってしまった
引き合いは、誰かの記憶にだけある状態になり、
いずれなくなってしまいます。
これはとてももったいないことです。

引き合いを記録しておくべき理由 その①
価格なのか、納期なのか、難易度なのか、
理由はさまざまあると思いますが、実際に顧客や
顧客候補からされた依頼は宝の山です。
このような、引き合いの内容をきちんと記録して
おくことによって、顧客のデータや、将来の
事業のタネなどにつながります。
引き合いを記録しておくべき理由 その②
正式に見積り依頼がかかった時に、
素早くデータにアクセスできます。
社内で、見積り依頼をする方も、される方も
似たような他の案件と混同することなく
意思疎通ができます。
これは経営者や管理者の反省あるあるですが、
指示される方の立場からいうと、
「○○の件で~」
とか言われても、「どの件のこと?」と
混乱してしまいがちです。
ムダにスタッフの方から嫌われることは避けたいものです。
引き合いを記録しておくべき理由 その③
実際に見積り依頼が来てから、外部から購入するものも
あると思います。
そのような時、どの案件の購入品かを識別できると
社内の仕事はとてもやりやすくなります。
実際に購入には至らなくても、
引き合いの案件と、
見積り依頼したものと、
識別番号でつないでおくと、次回以降似た案件が
生じた場合、見積もりの概算がしやすくなります。
今回のワンポイント
「識別番号自体にも情報を入れておく」
データベースというのは、どんな角度、切り口でも
情報が適切に引き出せるように構築するべきです。
そのように考えると、識別番号自体に
- いつ (日時)
- だれが (顧客名、担当者など)
- 種類 (製品やサービスの種類など)
などの情報を入れておくといいでしょう。
今出回っているERPソフトや類似のサービスでは
当たり前のようにこのようになっています。
自前でエクセルなどで管理する場合でも、
簡単にほぼ自動で作ることができます。
例)A020314
Aは○○株式会社
02は顧客の担当者△△さん
03は自社の担当者□□さん
14は自社の修理サービスを表す
このようにしておくと、後々とても楽になります。
例えば、実際に受注した後に予定外の購入品があった、とか
想定されていた工数がかからなかった、かかりすぎたなど、
実際のデータを集約する時に、この識別番号が生きてきます。
今日のところは以上です。
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